技術的に正しいのに設計が通らない理由は「論点のレイヤー違い」

設計説明で、こんな経験はありませんか。

  • 実装理由は説明した
  • 工数の妥当性も示した
  • 技術的に間違っていない

それでも、

「納得できない」 と言われる。

結論から言います。

これは技術力の問題ではありません。

話している論点のレイヤーがズレているだけです。

※本記事は、PM向け記事と対になっています。

👉 「説明は理解できるのに納得できない」の正体(PM向け)

よくある設計シーン

あるチェック処理の実装で、次の2案がありました。

  • ① 画面(フロント)でチェック
  • ② 登録確定時(バックエンド)でチェック

エンジニア側の説明は、こうなりがちです。

  • 将来廃止予定の処理である
  • 重複実装のメリットが薄い
  • 工数的に後者が現実的
  • バックエンドのほうが実装しやすい

技術的には、すべて正しい説明です。

でも、相手はそこを聞いていない

業務側・お客さんが知りたいのは、次の点です。

  • どの操作を信じればいいのか
  • 画面でエラーが出ないのは仕様なのか
  • 権限によって挙動が違うのは想定内なのか

つまり、

業務として、どこで保証されているのか

起きているズレ

  • エンジニア  → なぜこの実装が合理的か
  • 相手  → この設計で、業務的に何が守られるか

同じ話をしているようで、

見ているレイヤーが違います

エンジニアが最初に言うべき一文

技術説明の前に、まずこれを伝える必要があります。

「業務上は◯◯のタイミングでチェックされる前提です。

それ以前に画面でエラーが出ない挙動は仕様です。」

この一文がないまま実装理由を説明すると、

相手はずっと 不安を抱えたまま 話を聞くことになります。

具体例(現場でよくあるケース)

  • 管理者権限では画面入力が通る
  • 一般ユーザーでは確定時にエラーになる

この挙動を知らない業務側は、

「不具合では?」と感じます。

先に

  • チェックされる業務上のタイミング
  • 画面挙動が仕様である理由

を示していれば、

その後の技術説明は自然に通ります。

まとめ(エンジニア向け)

  • 技術的正しさ ≠ 説明としての正しさ
  • 最初に答えるべきは  「この設計で、業務はどこで保証されるか」
  • 実装理由の説明は、その後でよい

安心を定義してから、技術を語る。

業務側・PMがなぜそこを気にするのかは、

次の記事で逆側から整理しています。

👉 PM向け記事はこちら

「説明は理解できるのに、なぜか納得できない」の正体

チェックリスト(エンジニア向け)

設計説明前チェック

  • ☐ 業務上のチェックタイミングを一文で言える
  • ☐ 画面でエラーが出ない挙動が仕様か明示できる
  • ☐ 権限差による挙動を説明できる
  • ☐ 最初に「業務保証」を説明する構成になっている
  • ☐ 工数・実装理由を先に話そうとしていない

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