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はじめに
この本を読んで叶えたいことは、最小の時間で最大の成果を出したい。
そのために何を優先してなにを捨てないといけないのかを学びたい。
そもそもエッシェンシャル思考とは何か知りたい。
エッセンシャル思考とは?
著者は、エッセンシャル思考とは「たくさんのことを成し遂げる」ことを目指すのではなく、「本当に重要なことに集中し、それを効果的にやり遂げること」を目指していると言っています。
つまり、自分の時間とエネルギーを最も大切な仕事に集中させ、その仕事で最大の成果を得ることがエッセンシャル思考の目的だということです。無駄な活動を削ぎ落とし、本質的なものだけにフォーカスすることが重要だという意味です。
成果を最大化するためのエッセンシャル思考
私たちは、成果を上げるために人員や資金を増やすことに注力しがちですが、それが必ずしも効果的とは限りません。
成果を改善するためには、単に増やすだけでなく、制約や障害を取り除く視点が重要です。エッセンシャル思考では、リソースの追加ではなく、無駄を省き、障害を減らすことによって成果を最大化することを目指します。
これにより、限られた資源でより効果的に目標を達成することが可能となります。
つまり、成果を上げるためにはリソースを増やすだけでなく、問題や無駄を取り除くことに注力することが大切だということです。エッセンシャル思考では、増やすのではなく減らすことで、効率的に成果を最大化するアプローチを取ります。
これにより、限られたリソースでも効果的に目標を達成できるようになります。
著者はエッセンシャル思考において、成果を上げるためには単に人手や資金、時間を増やすのではなく、制約や障害を取り除くことが重要だと述べています。そのための3つのコツは以下の通りです。
①目指すことを明確にする
まず、最終的に達成したい成果を明確にする。ゴールが不明確であれば、何をすべきかも見えてこないため、「最終的にどこへたどり着きたいのか?」と自問することが重要である。
②ボトルネックを特定する
目標が明確になったら、作業に取り掛かる前に一度立ち止まり、障害となる要素を特定する。「この仕事をやり遂げるうえで、邪魔になるものは何か?」と考え、障害をリストアップする。その中で、最優先で解決すべき最も大きなボトルネックを見つけ、解決に取り組む。重要なのは、解決すべきことは一つに絞ることである。
③邪魔なものを取り除く
ボトルネックを解消するためには、「完璧でなくてはならない」という考えを捨て、「完璧を目指すよりも、まず終わらせることが大切」と考えることが重要です。ボトルネックは自分だけでなく、他人の環境にも存在します。
たとえば、著者の妻は子育てにおいて時間が足りないことが最大のボトルネックでした。そこで著者は、自分の仕事の予定を調整し、早く帰宅するようにしたり、子供の世話を手伝ってくれる人を見つけたりして、妻の負担を軽減しました。その結果、妻のストレスが減り、家族との時間がより充実したものになりました。
このように、ボトルネックを取り除くのは大変なことではなく、小さな改善が大きな成果につながります。
つまり、エッセンシャル思考では、成果を上げるために、単にリソースを増やすのではなく、最終的な目標を明確にし、それを妨げる最大の障害(ボトルネック)を特定し、取り除くことが重要だということです。完璧さにこだわるのではなく、効率的に邪魔な要素を排除することで、より少ない努力で大きな成果を得ることができると著者は述べています。このプロセスは、自分自身だけでなく周囲の環境にも適用できるため、全体的なパフォーマンスを向上させることが可能です。
システムエンジニアのためのエッセンシャル思考
さて、本題に入ります。システムエンジニアとして活動している筆者は、これまでの内容を自身の業務に適用して整理しようと考えています。
システムエンジニアとしてエッセンシャル思考を活かすためには、システム設計やプロジェクト管理においても「本当に重要なことに集中し、無駄を減らす」アプローチが有効です。以下の3つのステップに分けて具体的な取り組みを考えてみました。
①目指すことを明確にする
•明確な要件定義:
プロジェクトの目標をクライアントと明確に定義します。最終的なシステムの目的や、ユーザーが求める具体的な機能を洗い出し、プロジェクトの成功基準をはっきりさせます。例えば、システムの可用性を高めることがゴールなら、具体的な目標(例:99.9%の稼働率)を設定します。
•優先順位の明確化:
要件が明確になったら、それらの優先順位を付け、重要でない機能や過剰な仕様は初期段階で排除します。これにより、プロジェクトのスコープが膨らみ過ぎるのを防ぎます。
②ボトルネックを特定する
•システムのボトルネックを見つける:
システムの性能や安定性を阻害する要因(例:データベースの遅延、サーバーの過負荷)を特定します。システム設計の段階から、性能に影響する可能性のあるボトルネックを予測して対策を立てます。
•開発・運用プロセスの改善:
開発や運用で時間やコストがかかりすぎている部分(例:手動でのデプロイ、頻繁な変更リクエスト)を特定し、自動化や効率化の方法を検討します。
③邪魔なものを取り除く
•プロセスの自動化:
手動で行っている部分を自動化することにより、作業効率を向上させます。例えば、デプロイの自動化、インフラのコード化(IaC)、自動テストの導入などにより、時間と手間を削減します。
•「完璧主義」を捨てる:
システム構築では、まず「動くものを早く作る」ことに重点を置きます。リリース後にユーザーのフィードバックを得て、必要に応じて改善を重ねていくアジャイルなアプローチが有効です。
•無駄なプロセスの排除:
例えば、過剰なドキュメンテーションや、必ずしも必要でない会議など、時間を取られるだけのプロセスを見直します。プロジェクトの進行に必要な情報共有を、より効率的な手段で行うように工夫します。
まとめ
システムエンジニアとしてエッセンシャル思考を取り入れることで、プロジェクトのゴールを明確にし、最も重要なボトルネックに集中して取り組み、不要な作業や過剰なこだわりを減らすことができます。
これにより、プロジェクト全体の効率が上がり、システムの品質も向上することで、クライアントの期待に応える成果を得ることができます。
つまり、システムエンジニアとしてエッセンシャル思考を取り入れると、プロジェクトの目標が明確になり、重要な障害に集中して取り組むことで、効率的に成果を上げることができるということです。
とここまでまとめてみましたが実際に出来るかはまだ絵に描いた餅状態なので、これから実践した試していこうと思います。
今日はここまでとします。
また、次の記事でお会いしましょう。