
22歳の頃、なんとなくTSUTAYAで見つけた『喰う寝るふたり住むふたり』。表紙の雰囲気が気に入って手に取ったのが最初だった。それから何年も経って、ふとまた読みたくなって調べたら、まさかの続編が出ている!これはもう迷わず大人買いするしかない。
そしてその日のうちに一気読み。
社会人になってから、本を一気に読むことってめっきり減ったけれど、それだけこの作品が面白いということ。ページをめくる手が止まらなくて、気づいたら終盤。次の展開が気になりすぎて、寝る時間も惜しんで読み続けた。こういう感覚、久しぶりだなと思いながらも、やっぱり夢中になれる作品に出会えると嬉しい。
彼氏と彼女、2つの視点で楽しめるストーリー
この作品の一番の魅力は、彼氏目線と彼女目線の両方で物語が展開されること。
彼女視点ではこう思っていたけれど、彼氏視点ではこんな風に考えていたのか、と二度楽しめる。まるで伏線を回収するかのような感覚で、飽きることなく読み進められる。相手の気持ちはこうだったんだと知る瞬間が面白く、どちらの視点でも共感できるところがあるのがこの作品の良さだ。
日常系だからこそ共感しやすい
物語の内容は特別な事件が起こるわけではなく、日常の延長線上にあるような出来事ばかり。でも、それが逆に良い。
恋人と住んでいる人なら「わかるわかる」と共感するし、そうでなくても「こんなことありそうだな」と想像しながら楽しめる。些細なすれ違いや、ふとした瞬間の幸せを丁寧に描いているからこそ、読んでいて心が温かくなる。
久しぶりに「一気に読みたい!」と思えた作品だった。
まだ読んだことがない人には、ぜひ最初のシリーズから手に取ってほしい。気づいたら続編まで一気読みしているかもしれない。