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はじめに:消したい。でも怖い。
不要なコメントアウトを見つけたとき、手が止まる理由はだいたいこれです。
「消していいか分からない」
「後で必要になったら怖い」
で、現場あるあるはこうなります。
一旦コメントアウトで残す
→ そのまま残る
→ ノイズが増殖する
結論から言うと、判断ルールを固定すると“怖さ”はほぼ消えます。
この記事では「残す/消す/一時退避」を迷わず決める基準を、最小でまとめます。
結論:基本は削除。迷ったら「一時退避」で逃がす。残すのは例外だけ。
ルールはこれだけです。
原則:コメントアウトは削除する
例外:残すなら「期限・理由・所有者」を必ず付ける
迷い:消せないなら、コメントアウトではなく「一時退避」に逃がす
要は『残すなら仕組みで残す』です。
前提:コメントアウトは“保管”じゃない
コメントアウトは、「履歴の代わり」になりません。
なぜなら、こうなるからです。
いつ消すべきか分からない
誰が残したか分からない
今の仕様と合っているか分からない
つまりコメントアウトは、時間が経つほど“毒”になります。
判断ルール(3分類)|残す / 消す / 一時退避
ここからが本題です。
見つけた瞬間に、次のどれかに分類します。
1.消す(原則)|「今の仕様で不要」なら即削除
これに当てはまったら、迷わず消してOKです。
削除してよい基準
- そのコードは今の処理で呼ばれていない(実行されない)
- そのコードは既に置き換えがある(新しい実装がある)
- そのコードは一時対応の名残(暫定、検証、デバッグ)
- そのコードは過去仕様の残骸(今の仕様に合っていない)
よくある例
- if文まるごとコメントアウトして別ロジックに置き換えてる
- 使われていない変数、古いSOQL、昔の処理分岐
- デバッグログや一時的な回避コード
消す前に最低限やること(安心用)
- 検索して同じ塊が他に無いか確認(コピペ重複を潰す)
- 影響範囲の当たりをつける(呼び出し元の有無だけ見る)
「ちゃんと確認してから」じゃなくて、確認を“最小に固定”するのがコツです。
確認が重いほど、コメントアウトが増えます。
2.一時退避(迷ったらこれ)|「今は決められない」を隔離する
消すのが怖いとき、コメントアウトで残すのが一番まずいです。
正解は「別の場所に退避」して、見える形で保留にします。
一時退避にする基準
- 仕様がまだ決まっていない(戻す可能性が高い)
- 別担当の確認待ち(自分が判断できない)
- リリース直前で触るのが怖い(時間がない)
- 影響が読めないが、今すぐ消す必要もない
一時退避のやり方(Gitなしでも使える最小形)
- /_hold/ や /backup/ フォルダを作ってそこへ退避
- ファイル名に日付と理由を付ける
例
- _hold/2026-02-11_removeCandidate_理由.txt
- _hold/2026-02-11_oldLogic_beforeRefactor.cls
この形にすると、コメントアウトがコード本体に残りません。
つまり「読む人の視界」を汚さずに、保険だけ確保できます。
3.残す(例外)|残していいのは「期限付きのメモ」だけ
残すのは例外です。
残すなら、絶対に条件を付けます。
残していいコメントアウト(例外)
- 将来の日付が確定している(例:○月の切替まで一時的に保持)
- 既知の不具合回避で、削除すると即障害になる可能性がある
- リリース手順上、切替のタイミングで戻す必要がある
残すときの条件(これがないなら残すな)
- 期限:いつ消すか(例:2026/03/01まで)
- 理由:なぜ残すか(例:外部連携切替待ち)
- 所有者:誰が消すか(名前 or チーム)
テンプレ(これ以外は禁止)
// TODO(2026-03-01 / owner:東野): 外部連携切替完了後に削除。理由:旧APIのバックアップとして一時保持
// <ここにコメントアウトされたコード>
期限が書けないなら、残す資格がないです。
その場合は「一時退避」へ回します。
実務で迷わないための「5秒チェック」
コメントアウトを見つけたら、これだけ。
- 今の仕様で必要? → NOなら消す
- でも怖い? → 一時退避
- 期限が言える? → 言えるなら例外的に残す(期限・理由・所有者必須)
これで終わりです。
チームルールにするなら(最小の合意文)
運用で勝つには、禁止ではなく “型” で統一するのが早いです。
おすすめの1行ルール
- コメントアウトは原則削除。保険は一時退避で持つ。残すなら期限・理由・所有者を必ず付ける。
これだけで、コードが静かに綺麗になります。
まとめ:コメントアウトは判断の先送り。先送りは増殖する。
コメントアウトが増えるのは、能力じゃなく仕組みの問題です。
判断基準を固定すれば、迷いは減ります。
原則は削除
迷ったら一時退避
残すのは期限付きの例外だけ
消して、保険は別で残す。
これが一番コスパがいい運用です。

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